秋の山の恵み。きのこと山菜と、採ってはいけないもの
採取には規則と危険があります。知っておくことを書きます。

- 私有地と国有林では許可なく採取できない
- 毒きのことの誤認で毎年中毒が起きる
- 秋はヒグマが活発。山に入るなら対策が必要
秋の北海道では、きのこや山の幸が出回ります。自分で採る場合には、規則と危険があります。
どこで採れるのか
まず土地の話です。勝手に入って採ることはできません。
| 場所 | 採取の可否 |
|---|---|
| 私有地・牧草地 | 所有者の許可が必要 |
| 国有林 | 許可が必要。無断採取は違法 |
| 道有林・市町村の林 | 管理者の規則に従う |
| 国立公園の特別保護地区 | 採取禁止 |
| 許可された入林地 | 可。手続きが必要なことがある |
「山だから自由」ではありません。土地には所有者と管理者がいます。
自治体や森林管理署が、採取を認める区域と期間を定めている場合があります。入る前に確認してください。
毒きのこの問題
毎年、誤認による食中毒が起きています。
- 食べられるものと毒のあるものが見た目で似ている
- 図鑑の写真だけでは判別できないことがある
- 加熱しても毒が消えないものがある
- 少量で重い症状が出るものがある
原則は単純です。確実に分からないものは食べない。
「食べられるきのこに似ている」は理由になりません。判別には経験が必要で、慣れた人でも間違えることがあります。
安全な選択
自分で採らずに手に入れる方法があります。
- 直売所・道の駅 — 地元の人が採ったもの。確認されている
- スーパー — 栽培物と一部の天然物
- 農協の直売
秋の直売所には、天然のきのこが並ぶことがあります。ラクヨウ(ハナイグチ)やボリボリ(ナラタケ)が道内でよく食べられる種類です。
買うのがいちばん安全で、手間もかかりません。
道内でよく食べられるきのこ
- ラクヨウ — カラマツ林に出る。味噌汁や煮物。ぬめりがある
- ボリボリ — 株で出る。汁物。食べすぎると腹に来る人がいる
- タモギタケ — 黄色い。栽培もされている
- マイタケ・シイタケ — 主に栽培物
ラクヨウは、カラマツの植林地に出るため、北海道では身近なきのこです。ぬめりがあり、汁物に入れると食感が出ます。
ヒグマの問題
これが最大の危険です。
秋はヒグマが冬眠前に食べ物を集める時期で、活動がもっとも活発になります。
- 山菜やきのこを探す場所は、熊の採食地と重なる
- 下を見ながら歩くので、熊に気づきにくい
- 藪の中では視界がない
- 実際に、きのこ採りの人が襲われる事例が起きている
山に入るなら、最低限これを守ってください。
- ひとりで入らない
- 熊鈴やラジオで音を出す
- 朝夕を避ける
- 熊の出没情報を確認する
- 藪の中に入らない
- 食べ物や生ごみを残さない
自治体は熊の出没情報を公開しています。出た場所に行かないのがもっとも確実な対策です。
秋の山菜
春より種類は少ないですが、あります。
- ギンナン
- クルミ
- 山ぶどう
- コクワ(サルナシ)
山ぶどうとコクワは、熊の食べ物でもあります。これらがある場所は熊が来る場所だと考えてください。
食べる前の注意
採ったものでも、買ったものでも共通です。
- よく加熱する — 生食できないものが多い
- 初めてのものは少量から — 体質で合わないことがある
- アルコールと一緒に食べない — 特定のきのこで症状が出る
- 古いものは食べない — きのこは傷みが早い
ボリボリ(ナラタケ)は、人によって消化できず腹をくだすことがあります。初めてなら少量で試してください。
症状が出たら
食べた後に吐き気、腹痛、めまいが出た場合です。
- すぐ医療機関へ
- 食べたものを持って行く — 種類の特定に使える
- 自分で吐かせる判断はしない
種類が分かると治療が早くなります。残りを捨てないでください。