知床五湖の歩き方。地上歩道と高架木道の違い
2つのコースがあり、条件が違います。選び方を書きます。

- 高架木道は予約不要・無料。熊の影響を受けない
- 地上歩道は時期によって講習か引率が必要
- 熊の出没で地上歩道が閉鎖される日がある
知床五湖には2つの歩き方があります。条件がまったく違うので、先に理解しておく必要があります。
2つのコース
| 高架木道 | 地上歩道 | |
|---|---|---|
| 見られる湖 | 一湖のみ | 五湖すべて(大ループ) |
| 予約 | 不要 | 時期により必要 |
| 料金 | 無料 | 有料(講習料・引率料) |
| 所要 | 往復40分前後 | 1時間半〜3時間 |
| 熊の影響 | 受けない | 閉鎖されることがある |
| バリアフリー | 車いすでも通れる | 土の道。段差あり |
時間がない、または確実に歩きたいなら高架木道です。五湖すべてを見たいなら地上歩道になります。
高架木道
電気柵で囲われた、地面から持ち上げられた木道です。
- 熊が入れない構造
- いつでも歩ける(開園期間中)
- 一湖の展望台まで行ける
- 知床連山と湖が見える
「五湖」という名前ですが、木道からは一湖だけです。それでも、湖と山が重なる景色は見られます。
平坦で、ベビーカーや車いすでも通れます。条件を気にせず行ける唯一の選択です。
地上歩道の条件
時期によって規制が変わります。
| 時期 | 条件 |
|---|---|
| 開園〜5月上旬(植生保護期) | レクチャーを受けて入る |
| 5月上旬〜7月末(ヒグマ活動期) | 登録ガイドの引率が必要。要予約 |
| 8月〜閉園(植生保護期) | レクチャーを受けて入る |
期間の区切りは年によって変わります。行く年の公式情報を必ず確認してください。
ヒグマ活動期はガイドなしでは入れません。予約が必要で、人数に上限があります。夏休みの時期は早く埋まります。
レクチャーとは
植生保護期に地上歩道へ入る場合、フィールドハウスで短い講習を受けます。
- 所要10分程度
- 有料
- 熊に出会ったときの対応、植物を踏まないことなどを聞く
- 受けた日に有効
内容は実務的です。熊の対応を知らずに森へ入らないための手続きです。
熊で閉鎖される
これが実際に起きます。
ヒグマが周辺に出た場合、地上歩道は即座に閉鎖されます。朝は開いていたのに、昼に閉まることもあります。
- 当日の朝に状況が決まる
- 一部のループだけ閉鎖されることもある
- 高架木道は開いたまま
つまり、地上歩道を歩けるかは当日まで分かりません。閉鎖された場合に高架木道で済ませるつもりで行くと、無駄になりません。
大ループと小ループ
地上歩道には2つの長さがあります。
- 大ループ — 五湖すべて。3km前後。1時間半〜3時間
- 小ループ — 一湖と二湖。1.6km前後。40分〜1時間
小ループは高架木道と接続しているので、組み合わせて歩けます。時間に余裕がない場合の選択です。
服装と持ち物
- 歩きやすい靴 — 土と木の根。濡れると滑る
- 長袖・長ズボン — 虫と植物
- 虫よけ — 夏は必須
- 羽織るもの — 森の中は涼しい
- 水
- 熊鈴(ガイドが持つ場合もある)
サンダルでは地上歩道に入れません。靴は確認されます。
開園期間
通年ではありません。4月下旬から11月上旬が目安です。
冬は閉鎖されます。ただし冬期にスノーシューで歩くツアーが行われる年があります。これはガイド同行が前提です。
行き方
- ウトロから車で20〜30分
- 斜里の市街から車で1時間前後
- 女満別空港から車で2時間前後
- 夏期は路線バスとシャトルバスが運行
繁忙期はマイカー規制が入ることがあります。指定の駐車場からシャトルバスに乗る形です。
駐車場は有料で、混雑時は満車になります。午前に着くのが確実です。
あわせて回る
知床にはほかにも見どころがあります。
- フレペの滝 — 草原を歩いて海へ落ちる滝を見る
- オシンコシンの滝 — 道路沿い。駐車場から近い
- 知床峠 — 羅臼側へ抜ける道。冬期閉鎖
- 観光船 — 海から断崖と熊を見る
- ウトロの温泉
知床五湖だけで半日です。1泊して2日かけて回るのが無理のない組み方です。
熊に出会ったら
レクチャーで教わる内容ですが、基本はこうです。
- 走って逃げない
- 騒がない。大声を出さない
- 熊を見ながら、ゆっくり後退する
- 食べ物を捨てない(餌付けになる)
知床はヒグマの生息密度が高い地域です。遭遇の可能性を前提に、規則に従って歩いてください。